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糖質制限で痩せられない人は読むべき正しいダイエット法

「糖質制限を頑張ったのに、痩せない…」

今、糖質制限ダイエットはブームで、糖質がダイエットの敵のような扱いをされたりもしています。このブログを読むとそもそも糖質制限はダイエットに必要なのか、なぜ糖質制限で痩せられないのか、そして正しいダイエット法が分かります。

糖質でなぜ太る?

糖質制限は、文字通り「摂取する糖質を制限する」ことです。具体的には、1日の糖質量を130g~70gに抑えます。
ご飯や麺・パンやお菓子など手軽に食べられるものは糖質が多く、糖質を摂りすぎてしまっている人には向いているダイエット法の1つです。

糖質は、体内に摂りり込まれるとブドウ糖に分解され、エネルギーとして活用されます。
糖質を摂ると、血液中にあるブドウ糖(血糖)の量が増え膵臓からインスリンというホルモンが分泌されます。このインスリンは肝臓・筋肉・脂肪細胞へ体のエネルギーである糖を取り込みます。インスリンは肝臓にブドウ糖を運び、肝臓は体のエネルギーが多い時には一時保管をし、体のエネルギーが少なるとインスリンの命令により保管していたブドウ糖をエネルギーに変えます。また、筋肉でも筋グリコーゲンという形で糖を蓄え、筋肉の収縮のためのエネルギー源にしています。どちらもブドウ糖を保管できる量が決まっていて約1600calためられると言われています。

適切な糖質量を摂っていれば問題ないのですが、糖質が多い食事をしていると肝臓や筋肉に貯められず余ったブドウ糖はインスリンによって中性脂肪となり、肝臓や脂肪細胞に体脂肪として蓄積されます。そしてこのインスリン、厄介なのがインスリンが1日中出ている状態が続くと肝臓・筋肉に運ぶはずのブドウ糖が運ばれずくなり、肝臓で中性脂肪として合成され、体脂肪として蓄えます。

これが糖質を多く取っていると太る原因なのです。

糖質制限で痩せるメカニズム

長い間空腹状態が続くと血液中のブドウ糖濃度、すなわち「血糖値」は低下します。そうなると、脳から「ブドウ糖が足りないから、食事をしなさい」という指令が出て、人は「お腹が空いた」と感じ、何か食べよう」と思います。お腹が空いたというのは、血糖値が低下したサインなのですが、そのまま食事をしない状態でいると、身体内のアミノ酸をブドウ糖に変換して、エネルギーとして利用しようとします。この反応を「糖新生」と呼びます。肝臓に蓄えられたアミノ酸だけで足りなくなると、次は筋肉を分解して肝臓にアミノ酸を送り込んで、ブドウ糖を作ります。そして、脂肪もエネルギー源として利用されます。ただこの脂肪は体内で利用できるブドウ糖が足りなくなった時のみ、体脂肪を燃やしてエネルギーを生み出してくれるので、糖質制限は体内にブドウ糖が少ない状態を作り脂肪を燃焼させることができるため、痩せられるわけなのです。

糖質制限で痩せない理由

体についた脂肪を燃やすために、すぐにエネルギーになる糖質を制限し体にエネルギーが少ない状態に、エネルギーが足りなくなったら脂肪を分解してエネルギーとして使うようにするのが糖質制限ダイエットです。効果的に痩せられる人もいますが、なかには糖質制限を行っていてもなかなか痩せない人もいます。
糖質制限も正しく行わないと逆効果になることも・・・。

ここでは、糖質制限しても痩せない場合に考えられる7つの理由について解説していきます。

糖質制限で痩せない理由1:期間が短い

糖質制限を始めてまだ1~2週間の場合は、痩せないと思うには期間が短すぎます。もし、始めてすぐに痩せた場合は、水分が減っているだけと考えられます。糖質制限の効果はすぐにはあらわれません。糖質の代わりに脂肪をエネルギーとする体に変わるには、少し時間がかかります。

「始めたころは順調だったのに痩せなくなった」という場合は水分量の変化だけという可能性が高いため、もう少し続けてみましょう。人によっては効果があらわれるまでに1ヵ月ほどかかることがあります。

糖質制限で痩せない理由2:糖質制限ができていない

1日の食事を振り返り、糖質が高い食べ物を摂取していないか確認してみてください。

糖質を制限しようと、米や麺、パンなどの炭水化物を制限する方は多いでしょう。しかし、その他の食品にも糖質は多く含まれています。いも類に気を付けていても、いもが原料となる片栗粉などは見落としがちです。とろみがつけられた料理には注意しなければなりません。また。レンコンやかぼちゃなど根菜類も糖質が高めです。

見落としがちな調味料や飲料なども注意が必要です。牛乳やビール、野菜ジュースなどは糖質が多く含まれています。調味料は、甘い味付のみりんや料理酒、焼肉のタレなど、意外に糖質が多く含まれているため気をつけましょう。

糖質制限で痩せない理由3:基礎代謝が落ちている

糖質制限をしすぎることで、基礎代謝が落ちている可能性があります。

糖質を制限し、代わりに摂取するべき脂質やたんぱく質をしっかり摂っていないと、エネルギー不足になります。体が飢餓状態になると、エネルギーを得ようと筋肉に蓄えられたたんぱく質を分解しようとするのです。その結果、筋肉が減って基礎代謝が低下し、痩せにくい体になってしまいます。さらに糖質を極端にカットしすぎると身体が危機を感じて「エネルギーは使うより貯める」という省エネモードになり、より体脂肪が付きやすくなります。

すべての糖質をカットするのではなく、体に必要な糖質量はしっかり摂取するようにしましょう。

糖質制限で痩せない理由3:脂質の摂りすぎ

糖質量だけに注目している場合、脂質を摂りすぎている可能性があります。糖質制限は、糖質を制限する代わりに脂肪やたんぱく質をしっかり摂ります。ただし、糖質以外のものをいくら食べても良いというわけではありません。糖質を制限した食事では満足感を得るために脂質多いメニューになりがちです。

お肉などの脂質の摂りすぎも同じく体脂肪増加の原因になります。脂質は体内で脂肪酸に分解され、使われなかったエネルギーは中性脂肪として蓄えられます。
なので、いくら糖質を制限していても脂肪の多い食事をしていることが痩せない理由の1つです。

糖質制限で痩せない理由4:遺伝子の体質的に向いていない

以前遺伝子検査で自分に合ったダイエット法を知る!ダイエットを最後にする方法のブログで肥満・代謝に関わる遺伝子について解説しましたが、その中でリンゴ型と呼ばれる糖質摂取のリスクがある人には糖質制限ダイエットが向いてます。
逆にあまり向かないのが、洋ナシ型肥満と呼ばれる脂質摂取リスクの人です。先ほど書いたように糖質を制限すると脂質の多い食事になりがちで、このリスクがある人は脂質の代謝が苦手なので糖質制限よりも油マネージメントをしなけれならないのです。
糖質を制限しながら脂質も制限していけばいいのではと思われる人がいるかもしれませんが、脂質を極端にカットすると十分にタンパク質がとれず、前述に書いたように筋肉を分解してエネルギーを作ってしまい代謝が落ち痩せづらい体質になります。それを避けるためにも脂質摂取のリスクのある人は糖質制限ダイエットよりも糖質量は適量とって油マネージメントをするダイエット法が有効です。

糖質制限で痩せない理由5:睡眠不足とストレス

ストレスが溜まると「コルチゾール」というホルモンが過剰に分泌されて、必要以上に空腹を感じさせたり、脂肪を貯めやすい体にしたりします。
ストレスを溜めないよう、適度に運動を行い、たっぷり睡眠をとることが大切です。

また、睡眠不足が太る原因になるのは「グレリン」と「レプチン」という2つのホルモンが関係しています。

1つめはグレリンという食欲を増進させる働きをもつホルモンで、睡眠不足になると過剰に分泌されます。
別名“空腹ホルモン”とか“飢餓ホルモン”とも呼ばれ、睡眠不足時にドカ食いしてしまうのはこのホルモンが原因です。
グレリンが分泌されている間は栄養を充分に摂ってお腹がいっぱいのはずなのに、脳が空腹を感じていくら食べても満たされない状態が続くのでダイエットの敵になります。

2つめは「レプチン」というホルモンでグレリンとは逆で満腹を感じさせるホルモンです。
脂肪細胞から分泌されるホルモンで、脳内の摂食中枢に作用し、食欲をコントロールしてくれます。ダイエットの“味方”ですが、睡眠をとらないと減少してしまいます。

つまり良質な睡眠をとることで、“敵”であるグレリンの分泌が抑えられ、“味方”のレプチンが分泌されるようになるのです。

睡眠とダイエット関係についてはコチラから

糖質制限で痩せない理由7:女性ホルモンの影響

排卵後から生理前までの時期は、妊娠に備えて体が栄養を蓄えようとするため、脂肪が燃焼しにくく体重が減りにくくなります。

さらに、生理前にはプロゲステロンという女性ホルモンが増加します。プロゲステロンには、水分を体に取り込みやすくする作用があるため、生理前はむくみやすくなり、痩せにくいと感じることがあります。

更年期になるとエストロゲンという女性ホルモンが減少します。エストロゲンは脂肪の燃焼を促す作用があるため、不足することで脂肪が蓄積されやすくなります。

糖質制限はリバウンドの可能性がある

中途半端な糖質制限は筋肉が減ってしまい、やめればリバウンドする可能性があります。

糖質制限、脂質をエネルギー源とする「ケトン体」が主なエネルギー源となっているため「糖新生」が起こりにくく筋肉を分解し、エネルギーにするのを抑えられます。
中途半端な糖質制限ではケトン体がエネルギー源となっていないため、エネルギーを得ようと筋肉を分解してエネルギーにしようとします。

糖質制限をすると、ブドウ糖を処理する能力が低下します。さらにインスリンの分泌能力が衰え、中途半端に行った糖質制限を終了し、再び糖質をたくさん摂取するようになると、血液中にある糖分が処理しきれず、余った分は体脂肪に回るのです。そのため、中途半端な糖質制限を終えるとリバウンドしてしまいます。

これを回避する方法は、少しずつ糖質量を増加させて、体を糖質に慣れさせることです。

糖質制限を行ってすぐに減る体重は、肝臓や筋肉に含まれている水です。糖質制限をやめれば、減った水分が補充されるため、体重は増加することになります。

糖質制限ではなく「糖質を控えめに」がダイエット成功の近道

日ごろから糖質を多く取っている人にとっては糖質制限ダイエットは良いかもしれませんが、糖質制限は、脂肪をエネルギーとして使う体に変えるもので、即効性があるものではありません。
糖質制限は正しいやり方で行わないと痩せるどころか、リバウンドや痩せづらい体になってしまいます。糖質は制限するのではく控えめにし、栄養をバランスよくしっかりと摂ことがダイエット成功の近道と言えます。栄養をバランスよく取ることで筋肉を分解してエネルギーにすることなく、脂肪だけ燃やせる体質になることができます。
この機会に糖質制限ダイエットをしている人は栄養バランスを見直してみてはいかがでしょうか。

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